have fun104




   ウイスキーフロート



そのバーテンダーはフロートを作る時、
そう今日は、
ホワイトマッカイにダルモアをかぶせている
こないだは
J&Bにノッカンドゥをかぶせたんだ
 
 
 
「どうして そうするんだ?」
「最初に勤めたところの先輩がやってたんだ」
「どんな 意味があるんだ? なかなか旨いけど」
「一つにはブレンダーへの賞賛、もう一つは樽に詰め込んだ男たちへの感謝って言ってた」
「ふうん」
口の中へぶつかってくる一口目を飲んだ
 
 
 
「なんでブレンテッドなんてできたんだろうな」
「そりゃ旨いのが飲みたかったんでしょうよ」
「そんならシングルでいいじゃん」
「そうでしょうけど・・・それだとすべての引き出しを見ないであきらめる空き巣のようなもんですよ」
幾分和らいだ二口目が喉を駆け下りていく
 
 
 
「お聞きしますが・・・」
「は?」
「素敵な女性は見ているだけで満足するタイプですか?」
「・・・・・・・・」
開いた香りのブーケを舌の裏側に沁み込ませた 3口目
 
 
 
「そりゃあ ものにしようとするだろうよ」
バーテンダーは笑いながら
「ところがどっこい そんないい女は鼻もひっかけちゃくれない」
「おいおい 脈なしかい まあ慣れてるけどな」
ちょっとまとわりつくようなミネラルウォーターが、ほのかな期待をさっぱり洗い流していく
 
氷が鳴った 
 
 
 
「そこに座っていれば、香りまでは紹介するわ」
「けっ ありがたい事で    じゃ 次はお前さんの彼女でも紹介してもらおうか」
「だめぇ~」
バーテンダーはバックバーのボトルを1本奥に引っ込めた
 
「おい! そりゃなんだ!? 飲ましてナンボだろうよ コラ」
「だめぇ さっき酒屋のオヤジがライフログの15年は蒸留所終売って 教えてくれたんだもん ロングジョンのトワイスアップで我慢してね」


「おいらにぴったりだな  ロングジョン」
「あれま いつから そげに見栄っ張りに・・・・」
「るっせぇ」





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